日本ではコロナが第五派が終わり、落ち着いてきた2021年の秋の出来事。
マラリアで夫のお兄さんが死亡
1年ほど前から、パプアニューギニアへ出稼ぎにいっていた、夫の10人兄弟の長男が、なくなったと言う連絡が。普段は、出稼ぎ労働者が死んでも検視をしないそうですが、コロナに感染していると遺体を空輸できないので、コロナ検査を受け、ご遺体が、安全という感じのステッカーを貼られて、パプアのムスリムの現地のスタッフに遺体洗浄をうけたあとで、キリスト教徒用の棺に白い布で包まれて、パプアからジャカルタまで、空輸されたそうです。
夫の下の弟がパプアに飛び(もちろんライオンエアー)手続きをして、ジャカルタまで空輸して、ジャカルタからは特別にチャーターした救急車が待機して、片道7時間の道を4時間くらいでジャワの田舎まで搬送してくれ、そのまま夜に埋葬されたそうです。
死んだ後のムスリムの手続きは、やり方が決まっている分、やたらスムーズでした。(日本みたいにそれほどオプションもないし、埋めるのは家の裏の畑と家の間の土地です)。
数日前から夫は頻繁に現地とやりとりをしていて、具合が悪いとはきいていたのですが、パプアの地方都市の病院に行った時には手遅れで、先生は早急にジャカルタの病院に行ってくれと言ったそう。
インドネシアの遺体搬送事情と費用
遺体検視代2500円
遺体の空輸搬送代 30万円
棺桶代4000円
ジャカルタから中部ジャワまでの救急車チャーター代(ガソリン代混みの往復)10万円
インドネシア人のムスリムは、遺体を大事には扱います。きちんと死者がムスリムの手順で埋葬されるように寄付しあい、助け合います。でも日本人のように腫れ物に触るか、というとそうではありません。例えば横で、なきくづれる家族がいるのに平気でパシャパシャ記念撮影します。そしてSNSにもアップロード。そこに大量のAmin(安らかに)というメッセージ。
ご遺体を包む白装束は時にお化けとして現世にでてくるらしくpocong(ポチョン)と呼ばれます。夫はお兄さんが白装束になって横たわっている写真を私に見せてpocongだよっていいます。家族をお化けだよって普通にいうのもインドネシア人ならでは。でも2週間ほど夫は沈み込んで、朝晩のお祈りの時間がとても長くなりました。(3週間前に豚骨ラーメンたべたんですけどね)
余談2
インドネシア人の情報が本当に適当
お兄さんには多分、あったことがないのですが、子供がかわいそうといったら「お兄さんの子供はみんなもう大学生だから大丈夫」って言った夫。それならまあ、せめてものって思った私。2022年頃、第6派のあとの5月に、田舎にいったら、子供(娘の従兄弟)はまだ1歳と5歳の子もいました。インドネシア人からの情報は(夫も含めて)本当に適当です。大事なことから、どうでもいいことまで本当に適当。私も本当に適当な人間なので、全く気にならないのが幸いです。